血液疾患の在宅医療/地域連携について

「体調が悪い中で通院するのが大変。家族も自分も疲れ果ててしまう」
「退院して自宅で過ごしたいけれど、血液内科の病気について診てもらえるのか心配」

…こういうご経験は、多くの血液疾患の患者様/ご家族がお持ちではないでしょうか。

私たち「血液在宅ねっと」は、血液疾患の患者様が闘病される中で、お住まいの地域の医療を有効に活用することが、より患者様・ご家族にとって満足度の高い医療を実現することにつながるのではないかと考え、その充実を目指して活動しています。

「地域の医療」とは、ご自宅の近隣の中小病院や開業医、在宅医療を行う診療所、訪問看護ステーション等のことです。もちろん、設備の整った大病院でなければできない検査もありますし、入院でしっかりと治療を行う必要がある場合もあります。

ただ、ご病気の状態によっては、これらの地域の医療との連携で、より多くの方々が通院の負担を軽減しながら、求めている医療が受けられるのではと考えています。そして、病院の医師の過剰な負担を減らすことにもつながることが期待されます。

病院と地域との連携で、患者様がお家で少しでも穏やかに過ごせる時間が増やせるよう、各方面に働きかけていきたいと考えております。

在宅医療について

在宅医療
通院が難しい・入院継続が難しい時、ご自宅に医師や看護師が訪問して、診療を行います。
お体の状態が比較的安定している、あるいは治療をすることが難しい状況で、在宅療養の継続を希望された場合に安全・安心して生活を続ける為に在宅医療を受ける事ができます。
高度医療を行う病院とは異なり、“医療が生活の一部”になる点が特徴的です。ご自宅での生活を穏やかに過ごせるように、生活を支える医療を提供します。
診察、お薬の処方や簡単な傷の処置、検査等を行うことができますが、CT検査をはじめ、ご自宅で行うことが困難なものもあります。

また、在宅医療とは違いますが、ご自宅の地域にある開業医の方々、地域の中小規模の病院も、患者様のご自宅での生活を支える上で頼りになる存在です。遠方の大病院には通院できなくても、近隣の病院までなら受診できるという方も多いでしょう。そういった病院で、求めている医療が受けられるのであれば、ご自宅で過ごせる時間を増やすことができるでしょう。

がん患者さんの療養支援のあり方として、「病院か在宅か」という2択ではなく、最近では「2人主治医制」で、病院の主治医と連携して、在宅医療でご自宅の生活を支える形も主流になりつつあります。

どんな風に在宅医療/地域医療を活用するかは、患者さんそれぞれのニーズによって異なってきます。可能なかぎりそのニーズに見合うように、在宅医療に関わるチーム(ケアマネージャー、訪問看護師など)一丸となって取り組みます。