在宅での輸血について

血液疾患の在宅医療において、一番のネックとなるのが、在宅での輸血の実施(在宅輸血)と言われています。輸血については、従来は病院内で実施されるのが一般的でしたが、近年は日本輸血・細胞治療学会から「在宅赤血球輸血ガイド」が示される等、在宅輸血の必要性について一定の理解が得られつつあります。高齢化により在宅輸血のニーズはさらに増える傾向で、患者様の希望に応えるためにも、きちんとした体制を整えた中で、在宅輸血を広めていく必要があると考えます。ただ、実際にはこの体制を整えることは、在宅側の医療機関にはかなり負担がかかることでもあります。さらには、医療機関だけではなく、輸血後の患者様の見守りを御家族・御友人にお願いする等、地域全体の負担が増えるとも言えます。
血液在宅ねっとでは、これらの地域側の負担感を少しでも減らしながら、在宅輸血をすすめられるようなシステム作りを検討しています(詳細はプロジェクトの項目をご参照ください)。

ご経験のない方にとっては、ご自宅で輸血をするというイメージがなかなか湧きづらいのではないでしょうか。プロジェクトの一つとして、在宅での輸血の流れをご紹介するビデオを作成しています。

在宅での輸血の一例を動画でご紹介します。

動画内容の概要

この動画では、在宅での輸血の、大まかな流れについて紹介いたします。(4分24秒)

医療機関にて
1:血液製剤の発注
2:輸血用血液の受け取り
3:輸血用血液の割り付け
4:交差適合試験(クロスマッチ)
5:交差適合試験の結果の受け取り
6:輸血用血液の出庫
7:輸血用血液の搬送

患者自宅にて
8:輸血実施直前の確認
9:輸血の開始
10:輸血開始後 バイタルサインなどのチェック
11:輸血後の付き添い
12:輸血の終了